おまえ、何してんの?

今いる会社は、月に1?2回、地域清掃というイベントがありまして。
ボランティアで会社近辺を30分くらいゴミ拾いするんですよ。
いつもはお昼休みの後半を潰してやるんですが、今は真夏。
昼なんていう、一番暑いときにやったら(しかもスーツ姿で)、何の罰ゲームだ!?っていうくらい、キッツイイベントになること間違いなしです。
ということで、今日は夕方に地域清掃に出かけたんですね。
で、会社の目の前に保育所があるんですが。
ゴミを拾いながら、何気なーく、ほんとに意味も無くそっちの方を見た時。
何か、向こうからもこっちを見てる視線。
・・・・ん?


あ、高校の時の同級生(♂)だ(笑)
しかも、同じ部活の。
保育士になってたことは知ってたんですけど、まさか出向先の目と鼻の先の保育所だったとは!!
S「お前、職場ここなん?」
友「おぉ。お前こそ何してんの?」
S「いや、俺の会社、そこやねん。」
友「えぇ!マジで!?」
と、周りに出向先の上司(結構エライ人も含む)がいるにも関わらず、業務中なのも忘れて、騒いでしまいました(^^;
とりあえず、ゴミ拾いしなきゃいけないので、会話を中断して、ゴミ拾いをして。
帰りがけに、またちょっと話をして。
近いうちに、一緒に飯でも食いに行こうってことを話して、仕事に戻りました。
小さい子を抱きかかえながら、仕事してるヤツは、何かいいパパの空気をかもしだしてた。
本当は、獣医を目指してたんだけど、大学に落ちて夢挫折。
動物よりも好きだった子供の面倒を見られる仕事っていうことで、保育士の仕事を選んだ男でした。
そういえば、昔から面倒見が良かったもんなー。
頼まれると、イヤとはいえない、男前な性格。
あれは、高校時代のことでした。
ヤツは、1年の冬頃から、途中入部してきた男でした。
何か、元々テニス部だったんだけど、そっちが厳しくて逃げてきたらしい(笑)
確かに、テニス部のコーチは鬼のようなスパルタ。
対して、水泳部の顧問なんて、生徒に舐められっぱなしの、通称トラオ(笑)
ある意味、パラダイスですよ。水泳部。
そんなわけで、2年の夏。
ヤツにとって、最初のシーズンが訪れたわけですが。
何で水泳部に入ったの?って聞きたくなるくらい、ヤツはほとんど泳げなかった。
「泳げるようになる!」って気合を入れてたヤツは、根性があるんだか無いんだか、不思議な存在でしたが。
そんなヤツに、僕らは多大な期待を寄せてたんです。
というか、期待を寄せすぎてた。
S「じゃあ、お前バタフライ担当な。」
友「え?」
S「どうせ、これから練習するんだし、バタフライ覚えろ。」
友「う、うん。わかった。。。」
水泳部が、どれだけ腐れてたとしても、学生の部活である以上、夏には大会っていうものがあったんですよ。
で、そこでメドレーリレーっていう種目がありまして。
バタフライ → 背泳ぎ → 平泳ぎ → 自由形(大抵はクロール)
という順番で、一人一種目泳ぐ、リレーがあったんですよ。
これには、4人以上いたら、強制参加しなければならないという、わけのわからない伝統というか、トラオが決めたルールがありまして。
どんだけ抵抗しても、そこだけは断固として譲らない。
何であそこまで懸命にメドレーに参加したかったんだかわかんないけど。
で、誰もが思うわけですよ。
バタフライはイヤだ・・・と。
どの種目で泳いでも、一人あたり100メートル泳ぐ必要があったんですが。
疲労度合いが全然違う。
うちの部員で、レギュラーは、全員バタフライも泳げたんですが、1年の時の大会で、バタフライ担当者は、やっぱりかなり疲れてるっぽかった。
どうせ、タイムなんて目指してないし、とりあえず参加することに意義があるレベルだったので、誰も泳ぎたがらなかったんですよ。
というわけで、そんな貧乏くじを、ヤツに引かせたわけです。
「頼まれると、イヤとはいえない、男前な性格」と書いたけど、何のことは無い、「NOと言えない日本人で、いつも貧乏くじを引かされる男」だったわけです。
で、本番当日。
何とか、ギリギリ、あれはバタフライですか?いやいや、バタフライ風ですっていうくらいのレベルに仕上がった泳ぎで、第一泳者を務めるヤツ。
ちなみに、練習では一度も100メートル完泳できてませんでした。
もう、みんな冷や冷やですよ。
ヤツが泳ぎきれなかったら、俺たちは棄権になる!
と同時に、どっかでそれを望んでたのかもしれません。
ヤツが泳ぎきれなければ、俺たちは泳がなくてもいい!と。
で、まぁ結論から言えば、結局ヤツは泳ぎきれなかったわけなんだけど。
で、うちの学校は結構恥ずかしい思いをしたわけなんだけど。
で、SIGは一種目泳ぐ種目が減ったから、恥ずかしい以上にうれしかったけど。
そんなヤツも、今では立派な保育士。
もう、NOと言えないヤツじゃない。
小さい子供たちの中で、立派な先生として、面倒を見ている。
コンピュータ相手に、パチパチとプログラムを作ってるSIGに比べて、人間の、しかも子供を相手に仕事するヤツは、数段輝いて見えました。
人間って成長するものなんですね。
「先生抱っこ?。」
「先生、こっち来てー!」
「先生、○○ちゃんがねー(泣)」
と、子供たちの要求に慌てふためくヤツ。
やっぱり、ヤツはNOと言えないままだったよ。
相手が、同級生か、ちびっこかの違いはあるけど。
また、飲みに行ったときに、無理難題をふっかけてみるか(笑)

そして、この後、僕は転職して職場が変わってしまったので、連絡がつかない・・・(笑)
それでも、同じ市内にはいる(はず)なので、いつかはまた会いたいなぁ。。。(その程度?)
2007年08月31日 16:41 追記

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